- ドラマ情報
- 明代に都で起きる事件を宮廷仕えの名トリオが解決していく物語
- 舞台が明代というのがなんだか新鮮
- ご飯の描写が素敵
- 現代の多様性を大切にしようという流れを感じる描かれ方
- 印象に残った中国語成語
- 最後に
ドラマ情報
- 時代:明代(成化14年)
- 1話あたりの時間:30分(※1回が30分程度でサクサク見れる)
- 話数:48話
- 総視聴時間:24時間
明代に都で起きる事件を宮廷仕えの名トリオが解決していく物語
タイトルのつけ方を迷ったけれども、ミステリーやサスペンスだとピンとこないので、上記にした。明代において、宮廷取り巻く都に起きる事件を宮廷につかえる2人の名コンビが解決していく物語。ジャッキーチェンがプロデュースということもあってか、アクションも多く、コミカルで面白い。主に顺天府推官 唐泛と锦衣卫 隋州の名コンビを中心に宮廷の中枢にいる西厂提督 王植も加えて事件を解決していく物語。宦官の方が主役級で出てきている時代劇を初めて見たので、これまた新鮮だった。
舞台が明代というのがなんだか新鮮
今まで中国の時代劇を見ている時はあまり時代を意識することはなかったが、これまで見た中でも宮中の調度品が椅子であったり、宦官の持っている武具の中に銃が含まれていたり服装が洋装に近いと感じたのが印象的だった。あとから調べて明代という事が分かったけれども、その当時の中国はこのような文化だったんだろうか。明代ということもあってか皇帝に挨拶するときの言葉も初めて聞く言葉だった。「万岁万岁万万岁」って言ってたのかな。
ご飯の描写が素敵
随所出てくるご飯の描写が本当に美味しそう。ASMRが流行っているがドラマだけでなくご飯の描写が魅力的すぎる。东姐や隋州がご飯を作っている姿やみんなでご飯を食べている姿はそれだけで魅力的だ。东姐のお店で毎回食べていたあの麺は何なんだろう...本当に美味しそう。
現代の多様性を大切にしようという流れを感じる描かれ方
これまた印象的だったのが出てくる女性の描かれ方だった。皇帝もしかりだが、女性が男性を武をもって守るケースが本当に多く、ドラマの作中では今までに見たことがない描かれ方だったが、かっこいい女性に心震えた。異民族や異才を放つ人物(※恐らく現代でいうアスペルガー症候群)も出てくるが、物語りの中心人物ではないものの丁寧に描かれていると思った。オイラト人のアラスとドゥアラはもっと見たかった。
印象に残った中国語成語
もっとたくさんあったと思うが、死にそうな唐泛が冬儿に呼びかける時に読む詩。詳細な意味はよく分かってない。今を大切に生きればどんな最後があっても後悔しないと唐泛は言い続けてた。
白云在天 丘陵自出
(白雲は天にあり、丘陵自ずから出ず)
道理遥远 山川间之
(道理悠遠にして、山川之を隔つ)
将子无死 尚复能来
(まさに子死すことなく尚またよく来たれ)
オイラトの捕虜になっていた将軍がオイラトの子供たちに学を授けていたという話。短い期間の教えによって、一生の父として仰ぐような存在であること。
一日为师 终身为父(yìrìwéishi zhōngshénwéifu)
最後に
総じて、一部史実をベースにしている点があるところが勉強にもなったし、良かった。ファンタジーも良いが、こういうファンタジー要素が抑えめの中国アクションドラマが好きだなと思った次第。作中で2人が昇進する場面があるのだが、いかほどすごいのか全く分からず、中国の役職について知りたいなと思った。見終えた後に寂しさを感じるのはいつものことだが、ドラマの展開も面白く人にお勧めできるドラマだなと思った。個人的にオープニング映像がめちゃくちゃ好みで素敵な映像だった。どこの製作会社が作っているんだろう...普段ドラマを見返すことはあまりしないが、また折を見て見直したいと思った作品だった。